夏休みのミニトマトを捨てられない
ダイコン畑除草中、ダイコンの葉のフリして夏のミニトマトの種が育っているのを発見。落ちた種が知らないうちに発芽する、農業あるあるらしいです。
君の生きようという意思はよくわかった、と敬意を表して撮影した後抜きました。
小2の長女が生活科の授業でミニトマトを育てた後、植木鉢を空にして持たせてくださいと学校で指示があったのですが、「捨てるなんてかわいそう…」と泣き出したので、家の鉢に植え替えてまだ育ててる。12月現在、本体は枯れてて脇芽(?)だけ育ってる。
アサガオみたいに来年また咲くとかないだろうなーと思いながら、他の鉢と一緒に水やりをしている。
習い事の待ち時間に同級生の小学生たちが、学校のプリント、家に持ち帰ってその日に捨ててるーと言っているのを聞いて、えーありえない!うちなんて去年のプリントも捨てると怒るから、机の上が紙で溢れてるのに!となった。こういう気質の子どもの家なので、おもちゃはここに入るだけと決めてます的なのはあきらめている。
子連れパーティーについて
週末に保育園のホールを保護者で借りて新年会をしました。子どもがいると飲み屋に集まるのが難しいのでマンションの集会室や保育園のホールに食事を持ち込むことが増えたのです。
こういう集まりを始めた頃は隣町のパン屋の名物ラスクとか気合い入れて買って持って行っていたけど、そういうのは初回だけで、しばらくするとスーパーの枝豆や納豆巻き、みかんなどになっていった。今回はやる気があったので料理本の韓国海苔巻きを作って持参。基本自分の弁当プラスアルファ、余裕のある時、やりたい人は手作り、というスタイルでやっている。人数が多いので誰かの家に集まることもまずなくて、マンションのパーティルームを使っている。
ごはんもの担当、メイン担当、サブおかず担当、という役割分担の生じる一品持ち寄り子連れパーティーは都市伝説だと思っている。。。マメな人はやってるのかもしれないけど。
子どもが産まれてから、消費することを当てにしない文化、買わないことを楽しむみたいなスタイルも結構いいものだと思うようになった。都心の親子カフェに行けたら気分転換になるけど、電車で1時間かけて薄茶色の店に行くとか、子どもにとっては我慢ではないか?家の周りで全然楽しいし。
若尾裕「サステナブル・ミュージック」を読んで考えた
サステナブル・ミュージック これからの持続可能な音楽のあり方
- 作者: 若尾裕,桑原紗織
- 出版社/メーカー: アルテスパブリッシング
- 発売日: 2017/06/26
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログ (1件) を見る
Twitterでインディーズバンドの人にフォローされた。私が使っているのと似た機材の画像があったので、どんな使い方をしているのだろうと思いYouTubeに飛んだ。とにかくキラキラのJポップで、垢抜けたプロフェッショナルの映像で、音が良く楽曲の完成度が高く程良くキャッチーで、メンバー全員ルックスが良く、インディーズとして尊敬されるがそのポジションに甘んじたくない本気を感じ、この間女子高生に耳コピを頼まれた、何かのアニメ原作映画の主題歌に抜擢されてヒットしたバンドのPVと比較しても遜色ないと思った。
こんな、お金のかかってそうな完成度の高いJポップの人でも「インディーズ バンド」でヒットしたおばちゃんのアカウントをフォローして知名度を上げなくてはいけないなんて、「音楽産業とは。」という気持ちになった。
余計なお世話だし、「良いものは黙っていても世に出る」という考え、いかに自分が殿様商売のサラリーマンであるか、ということでもありますけどねー
こういうの、いかにも趣味の良い音楽ファンを自負してる系がJポップなどを貶める発言みたいだけど、私も大学で声楽と音楽学を主に勉強していた頃から自分の専門について「需要と供給の関係を考えて、マーケットに対して音楽を専門に訓練した者、特にクラシック音楽の専門家、明らかに余ってるだろう」と思っていたし、日本では音楽に関してはどのジャンルも同じような状況ではないか。
手塚治虫のキャラクターを版元に無断で使って自分でストーリーを付けて漫画を描いて、手塚るみ子さんに面白がられて単行本を出したつのがいさんが後書きの中で、手塚治虫の絵を模写することで力が湧き、僕の生活は驚くほど輝いた、というようなことを述べていて、表現することと個人との何て幸せな関係…となった。
学生の頃あんなにやってた発表会もコピーバンドも、アマチュアの大人が続けても仕方ない、高校生や大学生みたいに友達が舞台で輝くところを見て楽しませるような人間関係もない今、プロフェッショナルでもなく上手くもない、いい大人の音楽活動なんて誰も喜ばんし、と思っていた。つのがいさんの後書きは私がいい大人になっても歌や楽器の練習を続けることを肯定してくれた。たのしい、かっこいいと思った音楽を生きるためにやってるんだ、マウンティングの道具じゃないんだ、と。
つのがいさんの後書き、音楽著作権を独占してる会社は100回くらい読めばいいと思う。
大学生の頃、どこかの教授の娘で声楽専攻のソプラノのギャルが、学部1年の頃は助手さんのレッスンを受けることについて「フランス歌曲をフランスに留学したこともない人から、ドイツリートをドイツ留学したこともない人からレッスン受けるとかあり得なくない?」と発言していた。今なら「技術を隠れ蓑にブルジョワ金持ちアピールで差別化マウンティングに走りやがって…」くらいに聞き流すけど当時はいちいち傷ついていた。あ、クラシック音楽の世界で真面目に生きて行こうと思ったらヨーロッパ留学は必須とは思います。クラシック音楽はあちらのものなので。私もクラシック音楽を専門に勉強したけれど、費用面の問題というよりそもそも留学するということに思い至らなかった。そのことも含めて自分はそのレベルと思うし、文化資本とはそういうものじゃないですか。若い人のお金の無さが私が学生の頃と比べてシャレにならなくなった現在、日本人がクラシック音楽を専門に学ぶこと、費用面のハードルは高すぎやしないか?
私は音楽と社会との関係の歪みやいびつさに若い頃から傷ついてきたナイーブさんなのだが、その度に助けて!という気持ちで若尾裕先生の本を読んできた。今回もエッジの効いたオトナ気ない文章で、もう70歳というのに引用事例にアンダーグラウンド感が増し、Shaggsを取り上げるあたりガッツポーズしか出ない。
ブレイディみかこ 「子どもたちの階級闘争――ブロークン・ブリテンの無料託児所から」
子どもたちの階級闘争――ブロークン・ブリテンの無料託児所から
- 作者: ブレイディみかこ
- 出版社/メーカー: みすず書房
- 発売日: 2017/04/19
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (10件) を見る
イリーナ・コルシュノフ「ゼバスチアンからの電話」
- 作者: イリーナ・コルシュノフ,Irina Korschunow,石川素子,吉原高志
- 出版社/メーカー: 福武書店
- 発売日: 1990/03/30
- メディア: 単行本
- クリック: 4回
- この商品を含むブログ (3件) を見る
就職が決まっているけど理系進学したい10代の女の子、郊外のマイホーム購入という夢を勝手に叶える父、運転免許を取ることを決意する母(しかし上達しない)、女の自立問題があまりに世界共通。「新小岩の団地から田舎暮らしを夢見ていきなり大網白里に引っ越した一家」みたいな近場の事例にいくらでも置き換えられそう。
アルバイト先で出会った通販カタログを不必要に集めるワンオペ育児五児の母について「人間は夢を見ないと生きていけない」と分析するエピソードが刺さり過ぎた。